FlatfishGardenの泡 2nd

KOSHU178の日記

YOSAKOIソーラン

今日は地元のお祭り。
隣の公園から「YOSAKOIソーラン」の爆音が鳴り響き続けている。
(御存知ない方は検索してみて下さい。山のようにヒットするはず。)


各団体の前口上で印象的だったのは
「お金の為に簡単に人を殺めてしまう事件が続発するような昨今・・」
など暗い世相をなげき
「・・・せめてこのひととき、老いも若きも踊り狂ってこの世の憂さをはらさん」
とポジティブにしめる団体がいくつかあったこと。
「ええじゃないか」じゃないか?


ほとんどの団体に「構えてっ!」「そりゃそりゃそりゃっ!」「なおれっ!」「礼!」
とメタ体育会系の「かけ声」おじさんがいる。
大漁旗とも暴走族の旗とも見えるでっかい旗を振り続ける旗手も大抵いる。
(おっ!今やってる団体のは竿の長さが10m以上ありそうだぞ)
衣装は80年代の「竹の子族」そのもの。もしくは歌舞伎者。
和の要素を取り入れつつ、ド派手にアレンジされていて無国籍。
この無国籍さ加減は今の日本そのものかもね。
「ええじゃないか」じゃないか?


年齢的には中年以上のおばさま中心の団体が多い。
若者中心の団体もあって、その踊りは非常にシャープで難易度が高い。
これにリストラされたおっさんたちが大勢加わったら
・・・「平成のええじゃないか」になりそうじゃないか?


音楽的には「ソーラン節」と「よさこい節」の要素があればなんでもあり。
今年は随分と「オリジナル・アレンジ」が増えているようだ。
ラップからはじまり、ヒップホップになっていくもの。
クラシカルで壮大な映画音楽風なもの。
マーシャルフルボリューム系のギターリフに
ハイノートのシャウトが入るヘビーメタル系。
謡曲風のやチープなテクノ系もあるな。
この無節操さ加減は今の日本そのものかもね。
とことんアッパーでハイテンションな編曲がほとんどで、
先ほどの「かけ声おじさん」がさらにそのテンションをあおる。
「うぉりゃぁ〜!」って感じ。


そのほぼ全ての曲が、「打ち込み」「シンセ」によって作られている。
それに民謡の歌が入ったり、ギターを加えたり。
インストものもちらほらある。予算や人材や能力の都合である。
(実は私自身その方法(synth+歌)で1曲作らせてもらった。)
でも、そういう音楽を延々と聴いているうちに、
これ、全て「本物」でやったらかなり面白いなあと想像がふくらんだ。
大体「録音された音楽+かけ声」だけのサウンド
全然混じり合わなくて、かけ声だけが妙に浮いていて変だ。


自分が子供の頃、
すでに盆踊りは「レコード+和太鼓1つ」で定着してしまっていたけれど、
本来、お祭りの音楽はどう考えても「ライブ」じゃなくちゃでしょ!

生演奏で定着したら、日本発のワールドミュージックだよな、、と思った次第。
本格的な(伝統的奏法をちゃんと身につけた)民謡歌手や邦楽器演奏者達が
参加してこそではありますが。
ちなみに自分のアレンジした4分間の曲をライブで再現しようとすると、、、、


大きな和太鼓、普通の和太鼓、締め太鼓、鼓、チャンチキ、ガムランの金物
尺八、三味線、琴、琵琶、篠笛数名、
ビリンバウ、
ドラムセット、エレキベースディストーションギター、
フォークギター、シンセ奏者2〜3名
ブラスセクション(Tp,Tb,As,Ts各3くらい)
木管楽器(fl,oboe,etc)
ストリングスセクション(10人くらいでがまんしよう)
グロッケン


本格民謡歌手 男女1名
かけ声隊、女性コーラス、
ケチャ用かけ声隊
ソウルシンガー(男女1名)
効果音係(海、カモメ)

とりあえずこんくらいいたらいいかな?・・・詰め込み過ぎたか。(^^;;
この楽器編成を想像しながら、以下のファイルを聴いてみて下さい。

http://homepage.mac.com/koshu/koshu-2/2005music/Yosakoi.mp3
(ドットMac消滅により消滅..)

このアレンジに関しても、「声」以外はほぼ全てsynthということや、
邦楽の雰囲気をなぞってるだけで「それ風」にしてしまっていることなど、
自分自身再考すべき要素が多々あるのだけれど、それはまた別の機会に。


<2023.11.21 追記>
この日記から数年後、いくつもの団体のヨサコイ楽曲を作らせて頂くことになるとは想像もしていませんでした。ましてや総踊り曲を担当するとは... 。結局、私自身打ち込みメインでしか作れないのですが。それでも、曲によっては、民謡歌手、ソウルシンガー、和太鼓奏者、三味線奏者、etc. 色々な方と共同作業もすることもできて嬉しくまた有り難かったです。何よりも、仕事や学校、生活と両立させながら、ピュアかつ熱い気持ちでYOSAKOIに関わっている沢山の人達と出会ったことは驚きでした。1人は皆のために、皆はひとりのためにを実践している(実践しなくてはチーム演舞もお祭り全体も成立しない)素敵な人達。そんな皆様にとって、この日記には不愉快に感じる部分があるかも知れませんが、(まだほぼ関わりがなかったこの時期)私はこんな風に感じていた...という記録なので削除はしないでおきます(そのうちするかも知れませんが)。どうか読み流してやってください。