FlatfishGardenの泡 2nd

KOSHU178の日記

STREET WALKING WOMAN

STREET WALKING WOMAN

STREET WALKING WOMAN

この数年のお気に入り。
基本的にはギター(横田明紀男)と女性ボーカル(SHIHO)のふたりによる演奏。
これにパーカッションがゲストで加わる。
(このアルバムの場合は2曲にシーラEが参加。)
2001年米国コンコード・レーベルからデビュー。


選曲はリンクをクリックしていただければ解るけど、スタンダード・ジャズやロック、ポップスのカバー。アレンジはジャズ風味。ギターがベースラインとコードカッティングを同時にやるタイプ。ジャズギター練習者としては、こういう「一人でジャズバンド」状態にとてもあこがれるのである。普通にコンボ編成でバッキングするのさえ難しいと感じる身には、本当に驚愕のギター。いつか自分もこういうのが弾けるようになりたいな。


ギター&女性ボーカルというと「タック&パティ」が思い浮かぶけど確かにサウンドの雰囲気は似ている。が、比べてみると、フライドプライドの方が「ジャズの単語」をより多く使っている気がする。発声法や唄のフェイクの仕方、ギターコードの使い方など、非常にオーソドックスなスタンダードジャズの方法論が聴こえる。それらの単語を使ってのデュオは、聴いた事ある気がするけど聴いた事ない。懐かしいのに新しい。その辺が、人気の秘密ではないだろうか。学習意欲もそそられる。(笑)


一方タック&パティーの場合は、唯一無比な感じがする。
アフリカ系米国人女性パティの唄声は非常に太くゴスペルやソウルの色合い。
かつ彼女のボイスパーカッションの迫力は並大抵のものではない。
やっぱりアフリカの血が、、と思わす言いたくなってしまう。
また、ギターは「タックにしか弾けない奏法」としか言いようがない独自のもの。
コードのボイシングもオーソドックスなジャズとは若干ニュアンスが違うようだ。
こうやって書いていくと「タック&パティの方が先駆者だし、オリジナリティーがあってすごい!」という結論になる。・・・実際そう思う。(笑)


ただ、フライドプライドの方が、有名なRock&ポップスを多く選曲していたり、
(「Close to You」「Norwegian Wood」「Superstition」「What's Going On」
他のアルバムでは「Jumpin' Jack Flash」なんてのもやってる。)
アップテンポの曲が多くて若々しかったり、
パーカッションが加わった躍動感が気持ち良かったり(タック&パティーは完全にデュオ)。
などの理由で、より気軽に楽しく聴ける。
・・・ああ、「気軽に楽しく聴ける」ものを好む年齢に自分がなったのか。
いや、年齢のせいにするのも何だか嫌だな。


そうそう、
日本人なのにこれだけ本格的な雰囲気でやれちゃってるのもなんだか嬉しかったりもする。
いや、こう書いてしまっては自虐的過ぎるか。(^^;;