サウンド・オブ・ミュージック [DVD]
- 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2005/03/16
- メディア: DVD
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おそらく子供の頃に見てるし、有名な曲の部分は映像付きで記憶にあるのだけど、ストーリーも詳細もまったく忘れていた。
「初めてドレミを習って、何ですぐにこんなハーモニーで唄えちゃうわけ?」などというミュージカルならではのつっこみ所や今とは違う価値観の部分も数々あれど、記憶から欠落していたこの映画の後半部分に思わずぐいぐい引き込まれてしまった。
オーストリアの平和な田舎町にしのびよるナチの影響。
素朴な青年がナチの忠実な手下に自然となっていってしまう様子。
(本心はともあれ)金儲けの事と冗談ばかりを連発する音楽興行師が、
徐々にナチを冗談のネタにできなくなってしまうような状況。
そして館の主が、ドイツ軍への招集電報を読んで新妻に
「この命令に従わなければ、この家は破滅だ。
・・・だが、私は従うつもりはない。」
と告げるのに必要な勇気の量と責任の重さ。
単に美しい花を愛でているのだと思っていた歌「エーデルワイス」の
行間に込められたオーストリア国民の切実な願い。
美しいエンディング、「山越え」のシーンだって、今後の大変さを思えば
決して単なるハッピーエンドとは言えないという事実。
今までの
「明るくて健康的なお行儀の良いミュージカル映画」
という自分の持っていたイメージを恥ずかしく思うばかりである。
子供の頃、若い頃に見聞きしたものをこの年齢になって改めて見ると
見えてなかった部分が少しは見えてくるものだ。(まだまだあるのだろう。)
昨今の日本や世界の状況に勝手に自分の中でリンクして非常に強い印象が残った。
追記:
やはり最近テレビで見た「さよなら子供達」も印象的だったがこれは直球。
「サウンド・オブ・・」の変化球の方がカウンターパンチになってやっつけられた。
追記2:
このお話は実話を元にしていて
トラップ家族は実際はアメリカに亡命して音楽活動をした。
夫婦は亡くなったが7人の子供達は今も健在らしい。
・・・というのは常識。とのこと。無知な自分が恥ずかしぃ〜。(^^;;