FlatfishGardenの泡 2nd

KOSHU178の日記

ニッケルハルパ

FlatfishGarden2005-03-07

先日ここに書いた「民族楽器の旅」サイト
http://www.asahi-mullion.com/mullion/column/w-music/index.html
ニッケルハルパという楽器が登場した。
先週の(紙の)新聞を見て、その勇姿にわくわくしながら動画のアップを待っていた。
(紙の新聞からサイトへの転載には多少タイムラグがあるようだ。そりゃそうだよな。それでも新譜CDの貸し出し禁止期間よりずっと短いぞ。うれしいけど、・・・いいのか?)
紹介記事には「(共鳴弦が多数ついているので)同時にいくつものバイオリンをコンサートホールで聞いているような不思議な響きがある。」
と書いてある。
ますます期待がふくらんだ。自分の知らない楽器の音を聴くのは大好物。
そして見た。


「うっ。・・・・。」正直に言うと、、、私はちょっとがっかりした。
愛好者の方々ごめんなさい。あくまでも自分の勝手な期待に対してです。


何故か。録音状態にも大いに関係あるのだろうけど音色に面白みがないのである。
今にして思えば写真を見て当然予想された事なのだが、
大正琴を弓で弾くような仕組みの宿命で、ビブラートがかからない。(*1)
また大正琴と同じように「ニッケル」で押弦するので音色が金属的。(*2)
「バイオリンのアンサンブル」とは全く似ても似つかない音。


共鳴弦の効果はシタールに代表されるインド楽器で体験していて、これまた大好物なのだけど、シタールのメロディーはビブラート、スライド、ベンド、そういった技法のおかげで実に艶かしい。その微妙なピッチに共鳴弦が追従することによって、本当に不思議な空気感が生み出される。
ところがニッケルハルパさんの音は一本調子で冷たい感じ。
あまりにメカニカルで深みがない。
以前「素朴な楽器の方が心に響く気がする」というコメントをこのブロクで頂いたが、そのあたりのことを強く思った次第。


1分にも満たないパソコン上の演奏を見ただけでこんな事を書くのはひどいですね。
ひとえに紹介文に過度の期待をしてしまった自分の責任でございまする。
バグパイプやハーディーガーディーの雰囲気をもった
実に興味深い楽器である事は間違いありません。
そしてなによりもルックスがすてきっ!!欲しい!
 (小心者ならではのむすびの言葉。もちろん本心ですけど。)


追記:
大正琴の押弦部品はニッケルじゃないかも。(なさそう。)(*2)
また、大正琴はボタンをぐいぐい押す事でビブラート可能でした。(*1)
(なのでニッケルハルパも可能かも。)
それから最近はこんな大正琴もあるんですねえ。
http://www.gakki.com/catalog52/suzuki_ayu_info.jpg
こんなの。