永島慎二
漫画家、心不全、6月10日、67歳
古本で買った「フーテン(上)」が好きでした。
今も手元にあります。
((中)(下)は持ってない。今日気がついた。)
- 作者: 永島慎二
- 出版社/メーカー: 講談社
- メディア: コミック
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「フーテン」は1967年から1969年に断続的に「COM」「ガロ」「プレイコミッック」などに発表された読み切り連載だったそうだ。団塊の世代の青春時代の雰囲気が解る。集団になるとあまり深い考えもなしに熱狂的に何かをしてしまうけど、根底には醒めた「けだるさ」が漂っていた時代。らしい。私は10代の頃、際限なく自由に見えた「70年前後の若者」に何となくあこがれてました。
自分が10代の頃は「しらけ世代」。ヒッピーやフーテンが一過性だったと解り、全学連も熱狂的に盛り上がっても何の結果も出ない(もしくは浅間山荘のような悲劇を生んでしまう)事が見えてしまって、「けだるさ」のみになってたのだろう。学校の集会などで真面目に何か言う奴がいると「し〜〜〜」という馬鹿にした擬音が飛び交った。(この「し〜〜〜」のニュアンスは伝わらないだろうな。いやなものでした。)
手塚治虫の「バルボラ」は1975年頃だけど、共通する匂いがして好きです。
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 大都社
- 発売日: 1985/06
- メディア: 単行本
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共通する匂いと言えば山上たつひこの硬派な一冊「光る風」も。
- 作者: 山上たつひこ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1997/12
- メディア: 文庫
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ファッション/流行としてのフーテンやヒッピーはあっという間に消えたけど、
その連中の考え方、価値観は、今も薄く広く残存していると思う。
団塊の世代の多くが管理職についていることも無関係ではないだろう。
「エコな」「環境にやさしい」というキャッチフレーズは企業イメージアップの為に使われ過ぎているけど、それでも、ともあれ、そういう風にしていかないと、先がない時代になっているのは間違いないから、だから、いい。
大企業とは無縁の場所には、当時の考え方/価値観を色濃く残して生きているコアな方々もかなりいらっしゃる。今の自分にはそういう生活はとてもできないけれど、共感する点が数多くあります。「新しい/古い」の問題ではないと思う。
このところ、こういう事を考える事は全然ないのだけれど、永島氏の死去の記事を読んで。ふと。