FlatfishGardenの泡 2nd

KOSHU178の日記

午前零時のたこ踊り

ニコチン&タール摂取の為にベランダに出る。

正面に別のマンションがある。
午前零時。
当然大抵の窓はカーテンが閉められている。
が、一部屋だけいつもカーテン全開の窓があったら、
その窓についつい目がいってしまったとしても
その行為を本気で非難できる人はいるのだろうか。


午前零時。
その窓には大抵明かりがついていてそこには人影がある。
男性のようだ。
ちょっと距離がある上に私はど近眼。
はっきりとは見えないが、、、、踊っているように見える。


初めてその姿に気がついた時、その動きの不思議さに思わず見入ってしまった。
しなやかに両手が上下している。
なおかつ、全身の上下運動もある。
「?!。。。たこ踊りみたいだな。。」


次の機会にその動きを見た時は、
「家族と喧嘩しているのかな。
 アメリカのドラマみたいにオーバーアクションだなぁ。」
と思った。が、、、いつまでたっても相手の姿は見えない。


次の機会にその動きをみた時は、
「ん〜、あの動きは見た事があるぞ。
そうだ!長いフィルムのコマを次々にチェックしてる動きだ。
写真家だな。」
と思った。が、、、肝心のフィルムが見えない。


次の機会にその動きを見た時は、
「ああ、若者に人気のある『漫才』の練習かな?
 ぼけと突っ込みをやる時のアクションかも。
 市民劇場にも若手漫才のイベントのチラシがあったし。」
と思った。が、、、相方がいない。なんか変だ。


次の機会にその動きを見た時は、
「あ、、、あれは、音楽を聴きながら『指揮』をしているんでは?
 名曲喫茶には『指揮おじさん』が必ずいたというし。」
と思った。が、、、、なんかテンポがどんどん変わりすぎる。
それに指揮をしているというよりは、やっぱりタコ踊りなのだ。
もしくはケムール人の全力疾走。(こっちの方が近い)


次の機会にその動きを見た時は、
「ん〜、お気の毒に、体が動いてしまう病気なのかしらん。
いや、キツネ憑きかも。キツネのタコ踊り。ぷぷぷ。」
と思った。が、、、、それにしちゃなんだか健康的なのだ。


次の機会にその動きを見た時は、
「健康的、、、、あ、ダンスの練習か!」
と思った。が、、、あんなダンス見た事ない。
少なくともヒップホップや松健サンバとはかなり違ったテイストである。


次の機会にその動きを見た時は、
「ヒップホップ、、な〜んだラッパーか!
 ラッパーは確かにあんな動きしてるよな。納得、納得。
 『セイ、ホー!』とか叫んで自宅録音かもね。」
と思った。が、、、、それにしてはマイクが見えない。


次の機会にその動きを見た時に思った。
アメリカン・ヨーヨーの練習だ!!」
これはかなり自信がある。
実は窓からはその人物の上半身しか見えないのだが、
その日は、一瞬小さな物体が彼の頭上を旋回したように見えたのだ。
距離がある上に近眼だし、真剣に覗き込むのにも罪悪感があったので、
「ヨーヨー」の存在に気がつかなかった。


「ヨーヨー本体」のようなものを見たのはこの一度だけ。
今宵こそ確認しようとしたら
、、、、カーテンが閉められていた。


鶴がハタを織っていたのではない、とも確信しているのだが。
ともかく。
おやすみなさい。(ちょっと距離があるけど)おとなりさん。