の愛国心 (ちくま新書)
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/08/06
- メディア: 新書
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友人から勧められて読んだ本。
香山リカの本は読んだ事がなかったのだが、最近の”ぷちナショナリズム”関連の新書3冊を読んだ。
同世代ならではと思われる感じ方が随所に出てきて非常に共感する。その中でもこの本は、切迫感が全然違う。再読してよく考えなくてはと思っているので、とりあえず日記に置いておこっと。
関連書
「ぷちナショナリズム症候群/香山リカ」中公新書クラレ62
「「愛国」問答/香山リカ+福田和也」中公新書クラレ87
前者には「YOSAKOIソーラン」も登場する。サッカーの大観衆による熱狂的応援や、札幌で200万人の観客を集めるYOSAKOIのイベントは、今後極端な全体主義に移行する・・とはさすがに書いてないけど、「ニッポン」を旗印に大勢の人が団結する事に関して一抹の不安を香山は提示している。実は私の母親はソーランやってるし、弟は家族揃ってご贔屓のユニホームを着て応援に行く大のサッカー好き。そんな身近な実例を見ると考え過ぎじゃないの〜?とは思う。とは思うけど、個々の現状は憂慮すべきものではなくても、世の中全体の流れが「ぷちナショナリズム」傾向にあるのは間違いなく、それを俯瞰する視点は常に意識していたい。
後者のトーンは、ある種悲観的な香山に対して福田が「考え過ぎじゃないの〜?」という雰囲気で一貫している。ただ、福田という人は相当な策略家のようなので、言葉通りに考えているとも思えない。そんで、福田の「あとがき」は面白がるにはちょっと嫌みだなぁ。マジで怒ってるのかな。